That's me,too.

京都出身、東京都狛江市在住の社会人19年目。2児の父。

12月5日の出来事。

この日は、湘南ベルマーレのJ1への昇格がかかった日。
ベルマーレは勝てば自動的に昇格。
引き分け・敗戦なら甲府の結果次第。
生で試合を観に行きたかったけど、仕事の関係で国外にいた。
頼みは、ケータイの試合速報のみ。
日本時間12時半、水戸のケーズデンキスタジアムでキックオフ。
時差の関係で、現地は早朝4時半。
それでもそわそわしていて、3時半くらいから目が冴える。
ケータイを使い、頻繁に国外でwebサイトを見ると、とんんでもない料金請求が来るのは学習済み。
だからできるだけガマンして、前半20分が経過した頃に、初めて試合経過をチェックしてみる。


水戸2−0湘南


まだ前半20分なのに、すでに2点のビハインド。
これを見た瞬間、冷静に状況を理解できなかった。
正に頭が真っ白に。
一方で、昇格争いのライバル甲府は2点のリード。
このままでは、ベルマーレの昇格は無い。
ふーっと一息つき、甲府戦で配られた黄緑のリボンを足首から外し、手首に結びなおす。
せめてもの験担ぎ。
でもあまりにも想像していなかった状況に、頭がくらくら。
そのまま、布団を被って横になる。
布団の中で考えたのは、とにかく祈って信じること。
これしかできないのがもどかしいけど、日本から1万キロも離れた場所にいる以上、他に何もできない。
0-2からの逆転なんて、サッカーの歴史上きっと何万回でもある。
そろそろ前半が終了するかという時刻、おそるおそるケータイを操作してみる。


水戸2−2湘南


同点に追いついている!!
決めたのは田原・阿部。
あと1点取れれば、逆転できる。

ここから、何だかとても恐ろしくなって、とても途中経過なんてチェックできなくなる。
同点に追いついたけど、このままなら、甲府が勝てば昇格できない。
不安を誤魔化すため、シャワーを浴びたり、洗面所で洗濯をしたり。
日本時間14時半。
そろそろ試合が終わった頃。
それでも、不安でケータイは見られない。
日本時間14時45分。
意を決して、ケータイを操作。
試合結果をチェックしてみる。


水戸2−3湘南


ベルマーレの勝利、そしてJ1昇格決定。
全身の力が抜ける。
でも薄暗いホテルの部屋の中で見る、ケータイの小さな画面から伝わる情報だけでは、いまいち昇格したという実感が湧かない。
本当に昇格したのか?と、頭がぼーっとした状態で、ベルマーレ関連の掲示板もチェック。
すると、歓喜の声・他サポからの祝福が次々に書き込まれている。
その「おめでとう」の文字を見ていると、ようやく実感したのか、涙がぼろぼろこぼれてきた。
1年1年はあまり意識したことなかったけど、J2に降格してから10年目。
その10年って、実はとても長かったみたいだ。

日本に帰国してから、ようやく阿部の決勝弾の映像を見て、昇格特集が組まれた雑誌も買い、来シーズンの補強を心配しながらも幸せな毎日。
正に、サッカーの醍醐味を味わい中。
J2の中でも3位で昇格を決めたということは、もちろん来シーズンの降格候補筆頭になるのだろうけど、それはやってみないと分からない。
それにこの2009年のベルマーレの1年は、これからの人生でも何回も振り返って語っていけるくらい、一生の思い出。